チラシの裏

このブログは同志社大学自主制作映画サークルF.B.I.の提供でお送りいたします。

チキンクリスプ的ともだち論

             チキンクリスプ的ともだち論

 マクドで腹を膨らまかす。まず安く買い叩くためクーポンを見る。

ポテトL=195円。
てりたま=308円。
さくらてりたま=349円。

 鬼の仕業かな?と能天気にレジにぽつねんと立ちますと、どれもかも鬼にやられとる訳です。さすがに鬼さんやり過ぎやでとぷんぷんしてると、レジに用紙的なわら半紙が貼ってまして、見遣りますと

 いつの間に増税したん!!!

 気づけば2014年4月1日。なんとも、軽妙な理解がすとんと頭におちまして。あぁ確かに口座にお金が振り込まれとるし、紫色の鞄持って尻ぷりぷりいわして歩いてる娘もおったね。
 でも、いいかい。マクドに行くとそこには1桁台の0がなんか、あっちゅうまに余韻も残さんと消えとる訳ね。
568円
374円
172円
388円
647円
 この数字ずーーーっと見ててみそ。気が狂っちまうぜ。

 これはうちにとっては、コペルもニクスもびっくり踊るポンポコリンな訳でね、わたしゃ、3回生で今年で21才だよ。人生産まれたときから消費税があってね。3%から5%んなったん時はおっかちゃんに買ってもらっててねだね、なにかしら封神演義を買うにしろ、イーッサイの亡くなった韻踏みまざふぁっかのCD買うにしろね、5%で骨子砕いてギャザーしてきた訳だけどもね、それが、8%になってみりん。途端に幾何学な数字が身構えてだね、そこに何かしらの因果が発生しているのかなと推論を構築してる間に順番を抜かすなお前!デスノートのフォントでデザリングされた服着たお前!俺チキンクリスプ頼もうとしてる途中でしょうが!

 あれ。チキンクリスプまだ100円やん。

 涙が頬を伝うって言うのはああいうことをいうんやね。
 3桁の値段の商品で00が二つ並んどるだけで、これほどまで感じる郷愁、0二つの感動身体に強襲Yeah!

 つまりわやね、21年ものくそっったれな人生において普通だったことが急に変わった訳やね。
 朝起きて目覚めたらお母さんが宇宙人とチャネリングしてるぐらい意味分からないぐらいな訳よ。
 ええええええええええええええええ、ってことよね。

 大学新1回生も同じだと思ったのよ。これと重ね合わせてね。
 今まで、おなちゅうの子とプリントクラブ行ったり、地元のマジ友とゼリヤ行ったりしてきた訳ですよ。田舎なら尚更イナゴとか飛んでないし、公園で見かける鳩にキレてるおっさんもいない訳よ。
 今まで一緒いこって言ってきた友達にさよならグッドバイしてね、未開地に行く訳よ。
 怖いでしょ!
 マクドの俺と同じ。
 幾何学的暗号と大学はイコールの関係ってことやね。 
 でも、チキンクリスプが100円であったことに俺が郷愁を感じるのと同じように新しく大学に入ってきてまだイモい垢抜けも眉毛を剃毛してない子を見ると、あ、こいつ中学の時の上原に似てる!ってなんだよね。安心するんだよね。

 そんなと・も・だ・ちを見つけるのは難しいわ。
 だから、あんな皆生き急いでサークル探しとる訳です。
 それを醜いとも一人で生きて行けぬ凡愚とも思うのは自由だが、彼ら彼女らはチキンクリスプ的と・も・だ・ちを探しとるから許してやってくれまいか?

 だからね、このサークルに言い知れぬ底から湧くなんか触ってみたいという藤岡弘、的冒険心がある1回生がチキンクリスプ的と・も・だ・ちと出会えるための場所としてこのサークルと自身の恥ずかしい過去を携えて迎えにバス停まで行くから、4月の新歓イベントに無賃乗車で乗ってきてちょうだい!なにかしら居ると思うから。

 あなたにチキンクリスプ的幸福が授からんことを願う

                            文責、いちょうか








京都でぼくも考えた。



マンホールってあるじゃないですか。地面にある。あれ、なんで円形か知ってます?三角とかだと、上手くすると蓋が穴に落っこちちゃうんですよ。でもみんな同じ形の丸だったら落ちることはない。よね。そんな豆知識本にありがちなトリビアをさらっと披露することが僕の目的ではないんです。今回僕が書き連ねるのは、とある地方都市で育った小学生の話。

 

彼は丸いマンホールを踏まない。なぜか。丸いマンホールを踏むと、ポイントが1つ減ってしまうのだ。逆に、四角いやつを踏むと1ポイント。同じクラスの堀君が言っていたんだから間違いない。しかし、ポイントって一体なに?そんな当然の疑問が彼の頭に浮かぶことはない。だって別段、それが大事ってわけじゃないんだから。人生のルールを定めることになんとなく憧れを持っていた彼は、小学生人生六年間をそのルールに則って楽しく暮らし尽くした。その頃の刷り込みのせいで、僕は今でも丸いマンホールを踏むことに抵抗がある。

 

で。


 

あのポイントってなんだったんだろう。あれから十年近く経って少しは成長した頭で考えてみますと、名づけるなら人生ポイントとでも呼ぶもんなんだろうな、と思います。ってまだ漠然としている。自分で書いていても意味がわかりまっせんぐ。うーん。なんというか、そのポイントを貯めていくと、人間としてだんだん評価されていく、みたいな。そんな希望があったのは確かなようなそんなような。

今、尊敬されている人、金メダル獲る係のアスリートとか、北の隣人をぶっ潰せとか言うコメンテーターとか、よくわからん歌を唄うよくわからんミュージシャンとか、あとそんな特技もないのに何故か尊敬されてる人とか。彼らが尊敬されてるのはきっと人生ポイントのおかげなんだ、って思ってました。だから、自分も四角いマンホールを踏み続けていれば、いつかみんなに尊敬されるような人間になれる。そう信じて、自転車で蛇行運転気味にマンホールを踏んでました。小学生のくせに生意気な承認欲求でしたすいません。

 

でも、現実はもちろん違います。彼らが尊敬されるのは日々の努力だとか、気合いだとかそういうもののおかげで、別に丸いマンホールを踏んでこなかったからじゃない。

 

というわけで、僕はいつしかマンホールを気にしなくなりやした。あれはただの模様だと思うようになりやした。ときたま丸いマンホールを踏んで気分が悪くなるのも、ただの条件反射で深い意味はなんてなくなりやした。でもでもでも、マンホールを気にしなくなったはずの僕は、まだ人生ポイントを忘れられないでいる。あれが貯まれば尊敬されるような、出来た人間になれると心のどこかでまだ信じている。いつか1万ポイント貯まれば、学園ラブコメの世界と引換・交換できると心のどこかで思っている。

だから、僕は通帳とにらめっこしながら、日々を生きています。でも、マンホールを踏むこと以外にポイントの貯め方を知らなかった僕にはもうそれを稼ぐことはできないです。どうしよう。残高は、何もしないでいると勝手に減っていくです。しばらく放っておけば、すぐにゼロになってそんで今度はマイナスになるです。人生ゲームと違ってゼロになったら破産するわけでもないし、自動的に死ぬなんてこともないです。あらら残念でしたー。

 

じゃあ、ほんならどうすればいいの。

 

そいつは簡単、このサークルに入ればいいんです。見てますか新一回生、新二回生、新三回生、新四回生、以下新~回生様方。別にこのサークルに入れとも言わないけど、でも何もしないよりは、何かした方がいいのには決まってんだから。そんでこんなとこまで読んじゃうって人は、たぶんこのサークルに入ったら卒業までいちゃうって人なんだから。

 

 

じゃあ、来て見て触って飲んで食って吐いて撮ってみたらいいじゃないですか。

 

 

我々FBIは年に一度の花見、そして四度の上映会、さらに飲み会、お花畑、メンヘラ、イケメン、ブサイク、海苔妖怪、路傍の石、リカちゃん人形、ユアン・マクレガーTMRの西川、これら全てを取り揃えております。まさに珍獣百貨店。天まで届く高層ビル。こんなサークルなかなかないよお客さん。

 

 

だから、一度はこのサークルをのぞいてみることをおすすめします。少なくともみなさんの人生に消えない爪痕を残す圧倒的ドルビーサラウンドポロリティカル淫夢体験をお届けすることはできるんじゃないかと僭越ながら思う所存でございます。は?人生ポイント?なんじゃそれ。んな下らないこと言ってる暇があったら勉強しろ!ボケ!

お送りしたのは、といしでした。ぐっばい、しーゆーあげいん。