チラシの裏

このブログは同志社大学自主制作映画サークルF.B.I.の提供でお送りいたします。

明日好きになる女優 第1回 三浦透子

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今知れば明日好きになるであろう女優を紹介するコーナーです。

第1回はブレイク寸前の光る原石こと三浦透子(20)です。

2002年 なっちゃんのCMで話題に 

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三浦透子は1996年10月20日生まれ、子役として演技の世界で活動を始めました。

2002年にはなっちゃんの2代目公式イメージキャラクターに選ばれます。

じつはこのCMのオーディションの応募人数は数千人にもなっていて、彼女はその中から合格しました。残念ながらyoutubeでは三浦透子が出演している動画は見ることができませんので画像のみです。残念です。

 

2011年 ドラマ「鈴木先生」で人気上昇

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なっちゃんのCMの後,大きな活躍が見られませんでしたが、2011年にテレ東系列のドラマ鈴木先生にて物語の重要人物である樺山あきら役を演じました。このドラマでの三浦透子の演技が素晴らしくて、僕も鈴木先生を見て彼女のファンになりました。

 

映画に多数出演

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鈴木先生」を契機に映画に多数出演することになりました。2012年「悪の教典」2013年「陽だまりの彼女」2015年「私たちのハァハァ」 2016年「桜の雨」など近年の出演作を挙げていけばきりが無いです。

 

山田孝之とCMで共演!

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映画やドラマ以外にも活躍の場を広げています。2016年にはジョージアのCMで山田孝之と共演しました。この動画の2:30が三浦透子が出ているCMです。


26篇 山田孝之 CM ジョージア 2014-2017.1

どうでしたか? 演技の良さもさることながら、CMで台詞付きで出演しているというところが注目です。残念ながら三浦透子は現在誰もが知る女優という訳ではありません。CMとは普通、著名な人物を出演させて商品の信頼を勝ち取るものではないでしょうか?しかし、彼女は現にこうしてCMに出演しています。このCMからいかにクリエイター側から期待されているということがうかがえます。

 

ミュージックビデオにも登場

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最近ではMVにも多数出演しています。

 


カラスは真っ白 "魔法陣より愛を込めて"/A crow is white"Mahoujin Yori Ai Wo Komete"(Official Music Video)

バンド「カラスは真っ白」のMVです。三浦透子が学校を冒険している姿がかわいいです。


スカート / CALL 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

スカートのMVです。セーラ服を着てる方が三浦透子です。

彼女は台詞が無くても、動きや表情で確かな演技力を表現できます。

 

音楽活動を開始!

歌手としてデビューしました。大島優子がでてるミノンのシャンプーのCMを歌っています。


大島優子 ミノン全身シャンプー CM 「帰省」篇

テレビを日頃見ている人なら聞いたことがルでしょう。あの曲、三浦透子が歌っているんです。

 

まとめ

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心配される部分もあります。このまま主演作がないままくすぶってしまったりしてしまうのではと怖いです。三浦透子の強みは凜とした表情や台詞回しで魅せる演技力です。

準備は整った、後は売れるだけです。 映画サークルF.B.Iは三浦透子を応援しています。

 

では最後にドラマ「カルテット」などで知られる脚本家の坂元裕二東京芸術大学大学院映像学科が手がけた7分の短編映画「水本さん」の三浦透子の演技をお送りします。


『水本さん』脚本 坂元裕二 監督 清水俊平(『雑談会議』)

 

 

抵抗-駄文は長く終わらない 『F.B.I.2017新歓CM(動画サイトvimeoにて!)』とは

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HARU

www.youtube.com

2017年に入って3ヶ月も経っていて、この月が終わると現れるのが新入生という存在。何かを好きでいたり、何かを表現したくてウズウズしていたりする新入生となら僕らも何か一緒にできると思うんです。その為に、F.B.I.の名前を新入生に知ってもらう必要性やブース期間中※1など新入生一人一人に話しかけたりする必要性が生まれ、他に倣えと新入生歓迎的活動を行うことにしてます。

 

グーグル帝国の侵攻が、古都で細々と映画撮っているか、お茶してるか、誰かの家のPS4にかじりつくか、麻雀※2に熱を入れるか、YouTube(あるいはsoundclowdなのかapple musicか)で何かしらの新曲を聴いているか...だけのこのサークルにも。

 

YouTube

う––– YouTubeなんですね。

F.B.I.において毎年、春に新歓向け、EVE祭同志社大学の一番大きな学祭)の前に上映会の宣伝用として、その年に製作された作品をまとめた数分のMV※3的なCMが作られてきました。誰かしら担当する人が好きな音楽に合わせてその年の作品のかっこよさげなカット※4を、これいけんじゃね、と繋いでいくわけです。※5海外にその年公開された映画を同じようにまとめた動画や誰某という監督の作品をまとめた動画など※6が数多くあり、それをこのサークルでもやってみようと行われています。

 

www.youtube.com

僕が新入生の時はこれが新歓CMでした。

 

今年もソレを、ということで、一回生の子と編集※7をネチネチとやって書き出し※8も終わりイザ!とF.B.I.のYouTubeアカウントでアップロード、漸く終わったことへの安堵感と共に動画をチェック。この時、既に再生が不可能になっていました。スクショを忘れたんですが、再生画面のところ代わりに「何処ゞのコンテンツが含まれているため...お住いの地域では再生できません」と書いてあります。

 

こうなってしまったなら、と慌てて動画の削除、F.B.I.のtwitterの自動投稿を削除、この動画の痕跡を消していきました。

 

2016以前

近2年くらい、この事態はよく発生していました。それまでのCMのBGMは洋楽が大半であったことへのささやかな抵抗としてその年の担当の人が向井秀徳を使用したことでスマホからの再生はブロック(しかし、PCからの再生は可能という謎仕様)されたのが一昨年のEVE祭のCM※9でした。

 

その次の年、つまりは去年の新歓CMで初めて僕は作品リール製作に携わりました。

 

www.youtube.com

 

これが当時は30秒までしか動画を載せることができなかったtwitterでの宣伝用に製作したCM、Pink Floydを使用しています。

 

youtu.be

 

これがメインとなる新歓CM(作品リールとこの時は呼んでいますね)、でした。Coldplayを使用しています。

 

日和ったんですね。どちらも洋楽。メインとなる新歓CMに至っては毎回再生する度に最新のColdplayのMVの宣伝が再生途中に出てきます。現在のColdplayのMV※10など誰が興味あるというのでしょう。しかし、僕はYouTubeで公開出来ただけで良しとしていました。グーグル帝国万歳。

 

抵抗

年のEVE祭を迎えるにあたって、宣伝用CMが製作されるということで、忙しい中一昨年のEVE祭CMの担当者がもう一度製作することになりました。一昨年の経緯の中、選ばれた音楽はBuffalo Daughter、SOIL&"PIMP"SESSIONS、ゆらゆら帝国と邦楽のみ。

 

YouTubeスマホからの再生をブロックされるという危険性も踏まえた上で昨年同様に洋楽を不使用という路線でした。これにはYouTubeも怒り心頭、日本国内からはどのデバイスからも再生不可能と一昨年を超える措置、つまりは今年と同じ事態となり、代わりに随分前に開設されていたVimeoにあげて、公開する運びとなりました。※11

 

抵抗の美学を貫いた先輩も引退し、今回の新歓CMです。僕は洋楽なら良いんでしょ、と2016年的な一曲であるThe Avalanchesの『Because I'm Me』※12を選びました。

 

しかし、先に書いたようにブロックされたわけで意味わからん、となりながらVimeoにアップロードしました。

 

vimeo.com

 

これが今年度の新歓CMです。

 

これがブロックされたのは予想外な事態。洋楽を使った時点で危機は回避しているものとしていたのです。これは怒るしかありません。再生画面に表示されていた文面の「この地域では」に引っかかります。日本だけでよくわからん権利会社なり著作権管理会社がブロックしてるのでは、という疑いを覚えます。どうこうしてると、twitterでこんなのを見つけるんですね。

 

togetter.com

 

簡単に言うと、くるりの海外向けに作った英語訳入りのMVが海外から見られなくて、岸田さんがレーベルが努力怠ってるのでは、と怒る。すると実は、日本と海外の法体系の違い、YouTubeの進める音楽シェアリングの事情などが絡まって、日本のMVはほぼ全て海外から見ることが不可能であることが語られます。ヤッパリ!日本の特異性とグーグル帝国の勝手のしわ寄せなんだろう、と怒りを進めます。

 

直ぐに明らかになるのは、これは見当違いも甚だしい話で、「avalanches because im me」などとYouTubeで検索するとそもそも公式MV以外の動画で音源は上がっていません。つまり国内外問わず音源の使用はブロックされていました。そもそも、くるりくるりのMVをあげるというのと、大学生が著作権の目をかいくぐって勝手な二次創作を作るというのでは正当性があまりにも違います。

 

ただ、単にしょうがなしでは気が済まず、作ったのが冒頭の『F.B.I.2017新歓CM(動画サイトvimeoにて!)』。『Because I'm Me』のサンプリング元の一つでThe Honey Coneの『Want Ads』という曲にCMの冒頭部分のセリフも含めて音の差し替えを行ったものです。この曲はよくわかんないアカウントから音源がアップされていました。グーグル帝国もサンプリング元までは見つけれないことを嗤う行為になっていれば、というささやかな抵抗を勝手に感じていたわけです。

 

Amethyst

局、誘導動画はYouTubeに今年も新歓CMが存在する痕跡を残した以外には、実に商業主義的な宣伝以上の意味を持たないんですね。そして、PCから見るとメモがポップアップで出て誘導のリンクが出るようになってはいるんですが、スマホから見ると何も他に情報がないまま「Now on vimeo」が迫ってくるだけの謎動画と化しています(説明欄にはリンクがあります)。

 

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というわけで、今回YouTubeにブロックされてから色々考えて思い返したこの文章は帰結として、無に至ったわけです。無駄だったんですかね。

 

一方、この記事で紹介してきた、この3年間の新歓CMは存在し続けます。良かったら見ていただきたい...で、新入生の方、よかったら新歓時期などに何処かしらでF.B.I.を訪ねて下さいな。

 

新歓CMを紹介する記事、書こうと思ったのに阿呆ほど長くなってしまいました。

 

センダ

 

脚注

※1 4月2~6日。今出川校地とかだと校門から入って突き当たり、途中で脇に入る通路に至るまで各サークルの説明ブースが所狭しと並び、新入生はそこを縫って彷徨うことになる。今回F.B.I.どうすっかな。

※2 ある一回生曰く「神の考えたゲーム」

※3 ミュージックビデオ。MTVが流行ったことでMVの価値は高まっていった。色々とこのMTVには問題があったわけで、デヴィッドボウイのMTVに対する発言や映画『リアリティバイツ』(1994)とかあたりでも取り上げられている。

※4 複数の映像がつなぎ合わされて完成する映画には単位があって、編集のつなぎ目から次のつなぎ目までの映像をカットと表す。これに対し『バードマン』(2014)や『ロープ』(1984)とかは全編が1カットの映画とか呼ばれたりするが、実際にはわからないように編集がなされているので、正しい表現なのかは微妙。

※5 実際のところ、所詮学生がとった映像を音に合わせただけでカッコ良さが担保されるはずもなく、毎回編集の技術なり工夫なりでゴマかしたり、上手いこといったりと試行錯誤の繰り返し。例えば、2013年にそれまでのF.B.I.の残ってる映画をまとめました、という先輩の作った動画。

vimeo.com

※6 ほんとに色々この手の動画はある。映画の分析動画とかになってたりするのもある。

これは2012年に公開された映画をまとめたもの

www.youtube.com

これはデヴィッドフィンチャーという映画監督の作品をまとめたもの。

www.youtube.com

※7 F.B.I.では大半がadobeのpremiereを使って編集する。

※8 編集ソフト(上の場合だとpremiere)で編集が終わった後、それをPCで再生するような動画ファイルにするためには書き出しという作業を経る必要がある。以外とこれが時間を要する、且つ失敗することも多々あるので、用心用心。

※9 

PC向け

www.youtube.com

PC、スマホ向け

www.dropbox.com

※10 僕は興味がある。

※11 

vimeo.com

※12 単純にいい曲だと思ったからというのが実際。アヴァランチーズが何百曲とサンプリングするために一個一個許可取りをしていった凄味の一方、こんな勝手な動画を作っている身分がどうこう言っているのは虚しく響くだけ。

映画『GO』はなぜ君も僕も好きなのか

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今回のブログはF.B.Iの現一回生2人が書いているわけだが、2人の映画の趣向は真逆と言っても過言ではない。俺はリアリティの高い映画が好きで、日本映画で銃をぶっ放されると少し気になってしまうほどである。一方僕は、日本映画で主人公が銃を向けられると「あらあら、体術の一つでも使えないと・・・」と気になってしまうファンタジスタである。そんな2人が共通して好きな邦画は数少ない。

そのうち一つが『GO』なのだ!

『GO』は2001年に公開された青春映画で、「木更津キャッツアイ」や「タイガー&ドラゴン」で知られる宮藤官九郎の初映画脚本、「パレード」や「セカチュー」で知られる行定勲、キャストは若手だった窪塚洋介柴咲コウ、ロト6で知られる新井浩文を大抜擢、山崎努大竹しのぶで脇を固めるという豪華っぷりである。まずは僕がの魅力を紹介していきたい。

 

ありえないを超えるリアリティのかっこよさ

主人公は在日朝鮮人、杉原なのだが、このありそうでなさそうな主人公像が魅力的だ。杉原はこの世の全方向にたいしてエネルギッシュである。喧嘩はするわ、文学は好きだ、悪さわするわで「なんでもできるわけじゃないがなんでもする」そいう男だ。こんな普通じゃない男が恋をすると、やはりまともじゃない。誰でも一度は学生だった時代があっただろう。僕は僕の学生時代にはこんな映画みたいな話はなかったが、学生時代身近にあったどんな恋よりも多義的な恋を知れるだろう。f:id:fbimovies:20170312023213p:plain

 

走ることについて

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この映画は杉原がとにかく走る、走る、走る。映画をみた人なら杉原が走るシーンを一度は憧れたことがあるだろう。僕が一番好きな「走る」は「スーパーグレートチキンレース」だ。ヤンキーの度胸試しの一つで普通は入らないある場所に入り、そこであるものに追いかけられるのだが、まぁ本編を見てほしい。そのあるものはとても巨大でまるでの現実の権化だ。それから逃げ切る時、無慈悲な現実を乗り越えて不可能可能にする瞬間だ。

 

さて俺がなぜ好きなのかを分析していこう。

圧倒的テンポの良さf:id:fbimovies:20170312023153p:plain

現実的な話になればなるほど退屈になるのは当然である。身の回りにありそうなことを見ているだけでは何も面白くない。しかし、ありそうなことだからこそ映画で体験し現実世界に生かしていく、これが映画の一つの役割だと思う。この映画は退屈さをテンポで乗り越えた。ジャンプカット、コント風の演出を盛り込み物語が目まぐるしく進んでいく。

憧れの青春そのもの           f:id:fbimovies:20170312023158p:plain

出てくるキャラの濃い人々が誰もが夢見たであろう高校生活を送っている。悪いことをして警察に追いかけられる、イチャイチャのデート、夜の小学校に忍び込む、屋上での〇〇〇、教室での喧嘩などなど数え挙げたらキリがない。このサークルでも真似をした人は数知れず...

 

以上のように、それぞれ好きなところはあれど

リアルであり、憧れである

このバランスが奇跡的に我々の共通点となりえたのであろう。これは2人だけに通用するものではない、『GO』は誰もが楽しめる映画であるということだ。

 

ウェスアンダーソンの作家性みたいな、一般論の批判なのか...!

ほんとに久しぶりで有り、個人的には初めての更新になります。
もうすぐでEVE祭があります。11月26~28日、同志社大学今出川校地こうふうかん41でやってるんで来てくださいな。(その他の情報はtwitterとか見たらいいようになってるのかな)

あの、映画サークルであるF.B.I.に入ったのは去年の4月ごろで、色んなことあって、今に到るんですけど、入るきっかけが、このブログ読んだことだったりもして思い入れもそれなりにあるんですが、さして特段何か内容があるわけでもなく書いていきます。


読みづらくてすみません。



あの、
ウェスアンダーソンているんですよね。
左右対称の画作りで知られてたり、可愛い色使いみたいなのが有名で、ニューヨーカーでもある映画監督、的な。

(『グランドブタペストホテル』(2015)の撮影中、キャストと談笑の様子かな。。)


Wes Anderson // Centered on Vimeo
(コンナニ左右対称ですよー、みたいな)


Red & Yellow: A Wes Anderson Supercut on Vimeo
(赤と黄色がメインのカットをつなげた、みたいな)



実際には、テキサスて田舎出身の映画史フリークで友達と映画作ったら二人とも有名になっちゃって、はしゃいじゃったキモオタ、みたいな。


(左。右は俳優として知られるオーウェンウィルソン※。)
※もともと、地元のダチ。一緒に脚本とか書いてて、たまに出てくる。

https://youtu.be/Yrt-ZKa4u0k
(最初期の短編、これが認められて、これを長編化したものが長編監督デビューになった。)

彼がやりたいことは明確に、家族の不和を家族自身が最初に思い描いていたのとは違う形での一つの解決を手に入れる、ということ。



面倒だから、雑に書きます。
ウェスはさあ、インタビューとかでも自分の家族を脚本に反映していることを何度も言っていて、『天才マックスの世界』以降、それの反芻でしかないことをやって来た。『ライフアクアティック』も『ダージリン急行』も『ムーンライズ・キングダム』も全部!毎回、同じように家族とうまくいかないことに悩んでいて、エンディングでは、映画が始まった時に思い描いていた形ではない解決を見つけることに成功する。


同時に、『天才マックスの世界』以降、やって来たことというと先述の左右対称だったりポップな色使いだったり。これによって彼は、太平洋を跨いだ日本国のファッション誌ですら特集を組むような「おしゃれな映画を作ってるおしゃれな人」というプロップスを得たんですね。彼自身のセンスがとんでもなかったこと、とかあると思うんです。
でも、重要なのは、彼がやってたことってのは大学時代に図書館こもって映像コーナーで映画批評の蔵書を片手に片っ端から古典映画の類を見て言ったことだとも思ったり。

https://youtu.be/B0rJkpf7Si8
(彼の映画の1シーン、1カットがどれほど過去の映画に影響を受けているか、て話)

ヒッチコック劇場的な演出のメイキングも大量にあったり。
いわゆるクラシカルな映画作りをやることもおしゃれ、な印象を手伝っているんでしょうな。

彼は自覚的に、自分のやりたいことがおしゃれだ、ということを踏まえて、それを観客が楽しめる最低ラインとして毎回アップデートしつつ、毎回内容の面では家族というテーマに静かに向き合い続けているんですね。

結末、インタビューとか交えながら書くつもりだったんですけど、疲れて来たし、日が昇って来たのでもうやめます。

つまり、『グランドブタペストホテル』は、画作りのポップさで引っ張りつつストーリーは(疑似)家族の不和と新たな解決という作家性を、歴史に対して職人監督的な形でこなした感、があってクールだし、すごい好きなところもいっぱいあるんだけど、なんかなあ。



それより他人と脚本を書いた『ムーンライズキングダム』の方がよっぽど濃いし、次に進もうとしていたな、ていう。


今、パペットアニメをまた準備しているらしいです。
『ファンタスティック Mr. FOX』がすでに有りますから、画的にもわかりやすくアップデートが求められ、ストーリーもアカデミーで数々の部門でノミネートされた『グランドブタペストホテル』以後ということで監督の自由度が高いはず、と信じると楽しみでしょうがないんですね。



デニーロがニューヨークの大学の卒業式でのスピーチにウェスアンダーソンの名前を出した背景とか色々面白い話がまだまだできそうなのに。。。

最後は僕の一番好きな映画『天才マックスの世界』よりラストシーンを貼っときます。
FacesのOoh La Laがかかって彼のまた一つ別の作家性であるスローモーションていう。
泣いちゃう。ネタバレなんかどうでもいいから、見てみてな。
https://youtu.be/ELQOnEgzt-I


(参照)

http://st.wowow.co.jp/detail/4370
wowowのネット番組ぷらすと、ここまで書いたことはこれを見る前に考えてたことなんですけど、高校時代これ見てふわあ、さして特別な発見したわけじゃねえんだな、てなりました。本当はもっとこれの先を語りたいですね。。だいたい、考えていることがネットの動画のパッチワークになりがちなのは、無知の証拠で悲しいですね。)


こんな話を書いていると、「映画作りで大事な技術は簡単に手にはいる。一方で重要な自己表現が可能になるまで自分の作りたい物語を伝えていく、ということに励め」と若者に語りかける、これまたテキサス出身の気の良さげな映画監督がこちらをのぞいています。
https://youtu.be/FGqb29qLZvM?t=4m3s
「リンクレイターの実験」について今度は。

それとも、「ドンジョンに見る誠実さっていいな、て話」か。
EVE祭のコラムに書こうかな。

文責 せんだ